戻る= previous
次のコラム= Next?
バックナンバー見出しへ= return to ...... index

[ Monthly Column Nov. 2001 ]

[ 提案したはいいけれど? ]

分業が多く、あらゆる業者が重層的に関わるジュエリー製作。

日々細かく仕事がやり取りされ、悠長に契約を交わしている暇はない。

話の流れとして、「この製品、売れなくて。」などと

知り合いの業者にこぼすこともあるだろう。

「ここをこうすれば?」「急がないからやってみて。」というのもよくある話だ。

彼等にこの時点ではまだ明確な仕事意識がない(多分)。

「ダメ元でやってあげよう。」「ダメ元でやらせてみるか。」

*

さて、思いのほか巧く仕上がったとしよう。

発注者としては当然もう一度売りに出し、実際よく売れるはずだ。

「注文取ったからまた頼める?」「いいですよ。」

登場人物に意識のズレが生じるのは だいたいこの辺りからだと思う。

少しお手伝い感覚を引きずった受注者と、改良型で一気に巻き返す構えの発注者。

「巧く行けば仕事になるかも。」「よし、これで仕事になるぞ!」

手直しだからこそ出来たモノは再現が難しく、仕様・品質の安定性に欠ける。

気楽に数本直すのと、『新規原型起こし+量産+納期』とでは職人も技法も違ってくる。

この先は往々にして検品落ち、原型直し、前のと違う等々、苦渋のシナリオが続くのである。

『無料で提案+実費で修理+リピート安請け合い』・・・他の業界の方々から見れば

きっとそれはただの馬鹿。しかし、巧く行ったら大きいのもジュエリー業界。

スケールの仕事を頂く身でない私には どちらも他人事の話ではある。

Composition

戻る= previous
次のコラム= Next?
バックナンバー見出しへ= return to ...... index