[ Monthly Column Mar. 2002 ]
[ カラーストーンの奥深さ ]
2カラットに満たない小粒ながらも 自分としては愛蔵していた
鮮やかなレッドスピネルが ふとした弾みで破損した。
辺縁部が貝殻状に欠けており、リカットによる大幅な目減りは明らかだが
偏り気味のキュレットが 今度はセンターに決まってくれそうな期待もあった。
その吉凶やいかに?
仕上がり予定日、結果は大成功。 流石は研磨の達人、感謝!である。
そもそも力強い赤に惹かれて仕入れたルースなのだが
一段深みと輝きが増したようで 宝石の不思議を感じずにはいられない。
インクルージョンによっては ルースの段階で本当にわからないものがあるそうだ。
方向や深さなど様々な条件が関わってくるのだろう。
今回のケースは成るべくして成った事のようにも思われる。
ダイヤモンドより遥かに複雑な個性を持つカラーストーンの美を
最大公約数的に引き出すには 機械的制御では絶対に無理なのだ・・・
と語る達人の言葉は、宝石〜延いてはジュエリーのロマンそのものでもある。
Composition